家づくりノウハウ

太陽光発電の本当のライフサイクル

家づくりノウハウ

新築時、太陽光発電は絶対取り付けたほうが良い。

みたいな間違ったことを言う方がいるので、解説したいと思います。

太陽光発電をゴリ押ししている人に共通しているのは「撤去」を考慮していないところです。

太陽光パネルのライフサイクルの終点は「撤去」です。

今回は、太陽光パネルの撤去費用も含めた本当の太陽光発電シミュレーションを公開しています。

屋根に付けた太陽光パネルのライフサイクル

撤去費用は含まれていない

世の中に溢れている太陽光発電のシミュレーションを見てください。

家づくりをしている最中の方、既に家を建ててしまった方は、ハウスメーカーの営業マンから提示された太陽光発電のシミュレーションを、今一度、ご覧になってみてください。

そこに「撤去費用」は含まれていないはずです。

太陽光パネルの本当のライフサイクル

何事もなければ、こんな感じでしょう。

・新築時、太陽光パネルを屋根に設置する

・15年後、パワーコンディショナー交換 20万円

・適時メンテナンス 20万円

・30年後〜 太陽光パネルは発電しなくなる

太陽光パネルを取り外す、太陽光パネルを捨てる、屋根を修繕する

当たり前のことですが、太陽光パネルが発電しなくなった後、外す・捨てる・屋根を修繕する、がセットで必要になりますよね。

現状、ここまで計算していない場合が99%だと思います。

太陽光パネルの撤去費用

前提として、30年後の撤去費用など見通すのは困難ですので、今、太陽光パネルを取り外すなら、いくら掛かるかで計算します。

色々なサイトの情報を総合して、だいたいの金額の目安を出しています。

対象は5kWの太陽光発電システムとします。

太陽光パネルを取り外す15万円1kWあたり3万円で計算
電気工事5万円太陽光に関連する電気配線を全て外す
足場設置15万円
太陽光パネルを捨てる20万円1kWあたり4万円で計算
屋根を修繕する50万円屋根に穴を空けない工法なら不要です
合計105万円あくまで目安

どうでしょうか?

屋根に穴を空けている場合、太陽光パネルの撤去費用は少なくとも100万円は見ておいたほうが良いと思います。

太陽光パネルの撤去費用を含めたシミュレーション

前提

・太陽光発電システム 5kW

・年間発電量 6,000kWh(関東地方、南向き、京セラのシミュレーション)

・太陽光パネルの経年劣化 毎年0.5%の発電量低下

・30年間稼働した後、撤去する

・電気の自家消費率 30%

・電気代 35円/kWh(最初の10年間)

・電気代 40円/kWh(11年目〜20年目)

・電気代 45円/kWh(21年目〜30年目)

・売電価格 16円(最初の10年間)

・売電価格 8円(残りの20年間)

・設置費用 130万円(26万円/kW)

・パワーコンディショナー交換費用 20万円(30年間で1回のみ)

・メンテナンス費用 20万円(30年間の合計)

・撤去費用 105万円(太陽光パネルの撤去費用55万円、屋根修繕費50万円)

シミュレーション結果

経済効果:¥3,249,660

総コスト:¥2,750,000

経済メリット:¥499,660

撤去費用も考慮すると、25年以上稼働して、初めて収支がプラスになります。

現実的な予測をすると、大して儲からないということが分かると思います。

経済メリットが小さくなるケース

・日照時間の短い地域

・雪が積もる地域

・太陽光パネルのが南向きでない場合

・電気代が安定して上昇しない場合(原子力発電の再稼働、小型原子炉の実用化)

・将来の売電価格が低下する場合(8円より下落)

・太陽光パネルの劣化が加速した場合(毎年0.5%より劣化)

・太陽光パネルの寿命が30年より短くなってしまった場合

上記の悪い条件が重なると、太陽光発電の経済メリットは消えます。

誰でも経済メリットが出るという代物ではありません。

太陽光パネルは太陽熱温水器と同じ道をたどる

30年後、誰も責任は持ってくれません

30年後、家の屋根にある太陽光パネルについて、誰も責任なんて持ってくれません。

屋根の上の太陽光パネルは施主の持ち物です。

家を建てた時の工務店はなくなっている確率の方が高いでしょう。

大手ハウスメーカーなら残っている確率は高いでしょうが、新築時の担当者は退職しているでしょう。

30年後、発電しなくなった太陽光パネルについては、施主が自分のお金を使って、なんとかするしかないのです。

太陽光パネルが発電しなくなった後は、そのまま放置

発電しなくなった太陽光パネルは、ただの産業廃棄物です。

取り外すのにも費用が掛かり、捨てるのにも費用が掛かり、その後、普通の屋根に戻すためにも費用が掛かります。

今、家を建てた施主は、30年後は何歳でしょうか?

きっと高齢者になっているでしょう。

太陽光パネルの未来は、太陽熱温水器と同じ未来をたどるでしょう。

20年後、30年後、発電しなくなった太陽光パネルは撤去されず、屋根についたまま放置されていることでしょう。

太陽光パネルを撤去しないという選択は無し

実は将来、太陽光パネルを撤去しない、という選択もあります。

まあ、見た目は微妙ですが、そういう屋根と考えれば良いのです。

ただし、パネルが吹っ飛ぶ心配、雨漏れの心配があります。

それを考えたら、撤去するしかないと思います。

発電しなくなった太陽光パネルを付けっぱなしにするのは、周辺住民の迷惑になる恐れがあるので、それこそ、無責任です。

太陽光発電の経済メリットを大きくする方法

屋根に穴を空けず、太陽光パネルを設置する工法

ガルバリウム鋼板の縦葺きであれば、屋根に穴を空けずに太陽光パネルを設置することができます。

実物のイメージはこちらです。

傾斜の高い方から低い方へ「縦に」ガルバリウム鋼板が設置されています。

屋根に穴を空けないので、修繕費用が不要になります。

そのため、太陽光パネルの撤去費用が、屋根に穴を開ける場合に比べて、格段に安く済みます。

その経済メリットは大きいですね。

個人的には屋根材はガルバリウム鋼板の縦葺き一択です。

ソーラーチャージ・おひさまエコキュート

新しいエコキュートには、昼間に太陽光発電が作った電気で給湯する仕組みが備わっています。

「ソーラーチャージ」「おひさまエコキュート」というネーミングで販売されています。

電気をお湯に変換して、夜にお湯を使えるようになります。

ある意味、蓄電池と同じ役割です。

電気で蓄積するか、お湯で蓄積するかの違いです。

これによって、太陽光パネルで発電した電気の自家消費率を向上させることができます。

また、「おひさまエコキュート」を採用した場合、電力会社の新しい電力プランを採用することができて、家全体の電気代も安くなります。

ドラム式洗濯乾燥機を昼間に稼働させる

電気代を消費する家電の1つに、ドラム式洗濯乾燥機があります。

昼間の時間帯に稼働させれば、これも電気代の節約になります。

汚れ物だけ、夜にさっと回して、それ以外の衣類は翌日の昼間に回す。

そういう運用もアリかなと思います。

公式LINE

太陽光発電を1つ取っても、これだけの情報量です。

注文住宅の要素1つ1つを全て、理解しようとしたら1年以上かかるでしょう。

でも、一般の方に、そんなことする暇はないはずです。

ハウスメーカー選びに困っている、工務店選びに困っている、既に契約してしまたけど、ここからなんとかできないか、資金計画について知りたい等、家づくりに関する相談をお受けしております。

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